中小企業のシステム管理者 Lv2

マインド

ベンダーの見積金額が高い!と上司がブチギレ

あなたがベンダーと打ち合わせをして数日、ベンダーから見積書が提出されました。

これを見た上司が大激怒。

「高すぎる!」「納期が長すぎる!」「なんでもっと交渉しなかった!」

なんであなたが怒られるのか意味不明ではありますが、システム管理者はこんなところもフォローしないといけないようです。

販売管理システムのリニューアルが今回の対象範囲だと事務方の鈴木さんから聞き出したあなたは、納品書発行、請求書発行、担当者別売上集計などなど鈴木さんが使っている機能をリストアップして、ベンダーにきちんと伝えました。

今現在使っている鈴木さんが困っていることまで丁寧に聞いてまとめてベンダーに伝えた結果がこの見積なのに、何がそんなに高いというんだろうか?

そんなあなたに上司曰く、

「今あるシステムをそのまま新しいWindowsで動くようにするだけのことなのになんでこんなに高くなるんだ?」

今あるシステムの動きが遅い、処理に時間がかかる、だから新しいパソコンに今のシステムを入れてもらえば、早く動くようになるに違いない・・・というのが上司の理解らしいです。

上司にWindowsが変わると動かなくなるソフトウェアもあるので、作り変える部分がかなりあるのだと説明するも、上司は

「Windowsが変わったのは、ウチのせいじゃないだろう。」

と言うばかり。いやいや世の中の流れなんで、バージョンアップは仕方ないですよ。スマホとかでもモデルチェンジしたら使えなくなる機能とかありますよね・・・と説明するが、渋い表情は変わりません。

「オーダーで作っているウチのソフトウェアがそう簡単に使えなくなるのは納得いかん。」

今回のソフトウェアのバージョンアップに必要なコストは、約500万円。

前回のアップデート対策は約5年前で、かかったコストは約350万円だったらしい。

人件費の値上がりもここのところ顕著だし、ウチだって先月10%商品価格の値上げしたばかりだから、ベンダーだってそれなりに値上げはするだろうよ・・・と思いながらもじゃあどうするのか、と上司に尋ねてみると、難しい顔をした上司が社長室に入っていくのが見えました。

そして、10分後・・・上司はあなたに信じられないことを言い出すのです。

君が中心になって社内システムを内製してくれ

「○○君、社長とも相談したんだが、昨今の不景気の中、500万円というシステム改修予算はとても捻出できそうにない。ついては、君が中心になって社内システムを内製してくれないか?」

この人は何を言ってるんだ?と上司の頭が本当におかしくなったのかと思いながら、自分はプロのITエンジニアでも何でもないから無理であることを伝えるけれども、上司はまともに話を聞いてくれません。

「大丈夫!事務の鈴木さんや他の事務員に協力してもらえば何とかなるよ。」

あまりに勝手な言い分にかなりイラっと来ましたが、そこは社畜の身分では断りきることもできず、最悪退職届を出すしかないか・・・と思いながら、引き下がることしかできませんでした。

「手当も出すから頑張ってくれ!」

背中からかけられる上司の言葉が呪詛のように聞こえましたが、とにかく今の状況を整理して対策を練るしかありません。

途方に暮れながらもあなたは、まずは、ベンダーからの見積金額が本当に高いものなのかを調べてみることにしたのでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました