最初にベンダーと会った時の印象を記憶する
ベンダーの正式な呼び方は、ソフトウェア開発事業者といいます。
四六時中なんらかの開発ツールをいじくってる連中ですから、システムのためのプログラムを組み立てることはとても上手です。
ソフトウェア開発において大事なことは「慣れ」ることです。人間、朝から晩までプログラムをいじくってたら、人間の行動をプログラムに置き換えるようなことは全然難しくなくなります。
システム化とは「人間の行動をプログラムで表したもの」の塊と言い換えられるので、システム化したい人間の行動をきっちりベンダーに伝えることができれば、8割方希望通りのシステムができあがってくると言えるでしょう。
しかし、ベンダーが行う「人間の行動の翻訳」が上手くないと、できあがってきたシステムの動きがこちらが望んだものと異なることが多々あります。
これを防ぐためには、ベンダーの性分を見極めることが重要です。
最初に会った時に少し話をしてみて、違和感を持ったら要注意です。
どんな違和感かは場合によりますが、以下のような点があれば要注意です。
- 専門用語ばかりで話す
- 早口で話す
- 小声で話す
- ベンダースタッフ同士での会話が多い
- こちらの質問に端的に答えない
- ナイナイ言葉を多用する
- 要望に対して否定形の意見をよく言う
- 簡潔に話さない(回りくどい)
- 提案をほとんどしない(聞くだけ)
こういうベンダーは総じて、人間行動のプログラム翻訳が下手糞です。
システム化の際にプログラムに翻訳できない人間の行動というのは実はほとんどない!ということを知らずにベンダーとの交渉に入る人が多い中小企業は、結果としてベンダーの言いなりになってしまうことが多いです。
システム化の際の「できない理由・3選」
前述したとおり、システムを作る時に実現できない事柄はほとんどないというのが現実です。
本当にお金と時間をかけることができれば、大概の機能の実現は可能です。
と言い切っておきながら、ベンダーに「無理」とか「難しい」とか言われて実現されない機能はかなり多くあります。
システム化の際に要望される機能が「作れない理由・3選」というのがあるのを知っていますか?
意外と盲点になるところなので、覚えておくとよいでしょう。
- お金がない
- 時間がない
- やる気がない
え?と思うかもしれませんが、依頼する側が無理難題を言うからできない・・・ということが理由ではないんですね。
システム化するためのコストが確保できないのが、1つ目の理由。
システム化するための開発期間が確保できないのが、2つ目の理由。
システム化するためのモチベーションを保てないのが、3つ目の理由。
だいたいこの3つの中のどれかが原因で、システム化ができなくなることがほとんどなんです。
1つ目と2つ目は主に依頼側の問題ですね。3つ目はベンダー側の問題。
よくあるのは、依頼側の中小企業の予算観が甘くて、ベンダーのモチベーションが低下してしまうパターンです。安く機能実装したいのはよくわかるのですが、相場を無視した価格想定をすることで知らず知らずにベンダーの意識を低下させて、要請が出るたびにベンダーが拒否姿勢を取ってしまうケースをよく見ることがあります。
お金と時間を十分に用意して、ベンダーに気分よくシステム開発してもらったら、大体のシステムは実現させられるということです。
もっとも、時間はともかくお金を無尽蔵にかけられるような中小企業はほとんどないのが現実ですが。
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