ある日、それは突然宣告される。しかも軽く。
ある日、突然上司から
「○○君、パソコン得意やったな?今度うちの会社のシステムを新しくするから、システム管理者やってくれへんか?」
と言われて、絶望を感じたことは多くのシステム管理者の記憶にあると思います。
正直、こういう言われ方はもはやパワハラともいえるのですが、中小零細企業では正直仕方ないことでもあります。
日々の業務に追われて帰り時間も定まらない毎日なのに、システム管理者をやれとか上司の頭が湧いてるとしか思えない状況。
こうなると同期や周りの人たちはあなたと目を合わせることもしてくれないでしょう。
自分に過労死しろとでもいうのかとも取れるセリフに頭が真っ白になります。
「まあまあ。ベンダーが明日来るから応対してくれるだけでいいから。」
上司はもう話は終わった体で踵を返して去っていきます。
だいたいの中小企業のシステム管理者の任命は、こんな軽い感じで伝えられることが多いようです。
それなりの規模の会社だと辞令が出たり、新しい部署ができたりすることもありますが、中小企業では、ほとんどの場合、鶴の一声で担当者が決まってしまうこともしばしば。
あなたに声がかかる時点で、すでにそれは決定事項になっていて、ここから誰かに代わってもらったりすることはまず不可能です。
さらに兼任でシステム管理者を任せられてしまうことは珍しくないので、なんで自分が-と不満を考える前に、どうすればこの状況を打開できるかを考えることが「自分を守る」上でとても重要になります。
次の節目はベンダーと会うタイミング さあ急げ!
このケースでは、最低限、以下の5つの点を次の節目となるベンダーと会う時までに押さえておく必要があります。
- 会社が何を管理するシステムを作ろうとしているのか?
- 誰がそれを望んでいるのか?
- 誰が使うシステムなのか?
- いつまでに実現しようとしてるのか?
- 自分の立場はどういったレベルのものか?(決定権があるのかないのか)
何も知らずにシステム管理者をやると心が壊れる
システム管理者という言葉は、非常に広い意味を持ちます。
今回自社の情報管理システムをリニューアルすると言っても、今現在の情報管理システムがどの程度の情報を管理できるものになっているかは任命された時点ではわからないことがほとんどです。
中小企業で、情報管理システムの開発や導入をベンダーに依頼しているところは多いですが、ベンダーを使うということは、ベンダーに依存してしまっている可能性も高いです。
販売管理をしている場合でも、納品書や請求書が出せる機能があることは分かっていても、それがいつどのように行われているかまではわかっていない人の方が多いのではないでしょうか?
ベンダーと話をするまでに自分がどの範囲のシステム管理者になっているのかを必ず確認しましょう。ひどい場合だと社内のあらゆるシステムの管理者にされてしまっている可能性もあります。
その場合も社内のシステムと一括りにせず、今回の話の対象の情報システムがどの範囲を管理するものなのかをあらかじめ少しでも把握しておくようにしましょう。
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